EFJ伊央のエシカルのススメvol.1
ファッションにもヴィーガンの風!?

EFJ伊央のエシカルのススメvol.1   <br>ファッションにもヴィーガンの風!?


こんにちは。EFJ代表の竹村伊央です。EFJはエシカルファッションの普及活動をしています。普及活動の中で、ウェブサイトでの情報配信やエシカルなお買いものができる場所つくりなど、さまざまな角度からエシカルファッションを感じられる場の提供をしています。

連載「EFJ伊央のエシカルのススメ」で、エシカルファッションについてお話しできればと思います。

さて早速ですが、先日青山にエシカルなライフスタイルをテーマにした素敵なショップがOPENしたのを、みなさんご存じですか?

表参道駅から徒歩3分のロケーションにある、コラボショップ「Trueberry+VEGANIE(トゥルーベリー プラス ヴィーガニー)」です。

「Trueberry トゥルーベリー」は100%無農薬、無化学肥料、国産にこだわったコールドプレスジュース、スムージーなどを通じて、日本の農家を支援する会社です。
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「VEGANIE ヴィーガニー」は、社会的に弱い立場にある女性や伝統工芸に関わる人を、ものづくりやデザインを通して力づけるエシカルブランド。ストールやアクセサリー、バッグなどの商品を展開しています。
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飲食とアパレルと、販売するものが違う2つのブランドですが、これらの共通点はなんでしょうか?

「ヴィーガン(VEGAN)」

です。

これは、EFJが掲げる「9つのエシカルの方法」の中の「アニマルフレンドリー」に関連するキーワードです。ヴィーガンはまだまだ、日本の生活の中では聞き慣れないワードかもしれませんが、動物由来の素材を全く取り入れないことをいいます。

ベジタリアンという言葉は聞いたことがある方もいると思います。ヴィーガンはベジタリアンと比べ、さらに動物由来の素材を摂らないことです。例をあげると、ベジタリアンの中には乳製品や卵は食べる人もいますが、ヴィーガンは乳製品や卵、ハチミツや蜜ろう、毛、シルク、革など、食だけでなく衣食住のすべての分野で、動物由来の素材を全く取り入れないと決めていています。

「ファッションでヴィーガン?」と思われる方もいるとは思いますが、ファッションの世界にも動物性の素材はたくさんあり、それらは自然界のサイクルに合っていない生産・製造をされている現状があります。動物虐待や動物を物としか見ていないファッションの生産現場は、昔から問題視されています。

野菜やお魚をいただいている時、私たちは「命をいただいている」という意味を込めて「いただきます」と一言添えてからご飯をいただくのは普通ですが、ファッションでもそのような気持ちが必要なのではないでしょうか?と思います。

私がココで言いたいのは、動物を使用することが「絶対的にダメ!」ということではなく、なんらかの形で使用することがあるのであれば、「命をいただきます」という気持ちが大切なのではないか、ということです。その気持ちがあれば、自然界のライフサイクルのことも考えるようになったり、出来上がった製品を長く大切に使おうという、新しいエシカルな行動に結びつくのでは?と思います。

実際に、ブランド「VEGANIE」代表の竹迫さんはヴィーガンです。そのため、彼女がつくり出すファッションも、自然にヴィーガンになったのだろうなと思います。また、ピープルツリーでもヴィーガンの方に配慮し、ココナッツボタンを使用した商品も多く企画しています。

個人的に面白いと思うのは、「動物は使わない」と決めたことにより、テキスタイル分野で多くの新しい素材が開発されている動きが見られること。
たとえば、パイナップルからできているテキスタイル、PINATEXです。

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 (CREDIT: http://www.ananas-anam.com/pinatex/)

PINATEXは、パイナップルの葉から繊維を取り出し、レザーのような質感に仕上げています。本来は捨てられるはずだったパイナップルの葉っぱを再利用した、再生テキスタイルです。

 

もう一つは、MATT&NATというブランドが使用しているテキスタイルです。こちらもレザーに見えますが、ペットボトルを再利用したテキスタイルでできています。

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 (CREDIT: https://mattandnat.com/shop/collections/dwell)

 

このように、「使わない」ことで新たな発見が生まれ、新たな発明が起こることもエシカルの中では珍しいことではないんです。

今後もどのようなテキスタイルが生まれてくるのかすごく楽しみです!

 

EFJ代表 竹村伊央