ピープルツリーのラオスコーヒーの生産者が来日しました!

ピープルツリーのラオスコーヒーの生産者が来日しました!


ピープルツリーのフェアトレードコーヒーの産地のひとつであるラオスから、生産者団体「ジャイ・コーヒー生産者組合(JCFC)」のマーケティング・マネージャー、タオ・トンパチャンさんが5月下旬に来日、ピープルツリーのオフィスを訪れました。

 

コーヒーのマルチプレイヤー、タオさん

タオさんは、首都ヴィエンチャンからバスで南に12時間ほどのボラベン高原パクソン地区の生まれ。標高1,000メートルのこの一帯は、カヤックやトレッキングなどグリーンツーリズムも盛んな自然豊かな高原地帯で、その気候はコーヒー栽培に適しています。おじいさんの代で栽培を始め、コーヒーが常に身近にあったというタオさんですが、高校卒業後は近隣の町の専門学校で英語を学び、旅行会社で働き始めました。しかしツアーガイドとして外国人を案内するうち、ラオスの自然やコーヒーの価値を再認識、村に戻ってコーヒーの仕事に就く決心をしました。

風光明媚なボラベン高原はツーリストにも人気

 

JCFCで仕事を始めて10年ほどのタオさんは、海外のバイヤーとのやりとりの通訳からメンバー農家へのコーヒーの品質向上や焙煎の指導まで幅広く活躍しています。2011年にはアメリカの起業家と共に「ジャイ・コーヒーハウス」という焙煎設備を備えたカフェをパクソンでオープン。このカフェは、JCFCのメンバーが自分で育てた豆を持ち込んで品質や焙煎の仕方を学ぶ研修センターの役割を担っているほか、トレッキングなどに訪れるツーリストの憩いの場になっています。

「ジャイ・コーヒーハウス」でこだわりの焙煎を披露するタオさん

組合のミーティングのためジャイ・コーヒーハウスに集まったJCFCのメンバーたち

 

植民地時代にフランス人によってコーヒーの苗木が持ち込まれたラオスでは、コーヒー栽培の歴史はまだ50年ほどで生産国としては後発です。

「(コーヒー発祥の地とも言われる)エチオピアではコーヒー農家自身が焙煎し消費もするから、高い品質のコーヒーができる。ところがラオスのコーヒー農家は(換金作物として)栽培するだけ。もっと自分たちのコーヒーのことを知り、焙煎の仕方や飲み方の研究をすれば、ラオスのコーヒーの価値を高められるはず」とタオさん。栽培からコーヒーの抽出まで幅広い知識と経験を持つタオさんの活躍で、JCFCのコーヒーがさらに美味しくなりファンが増えるよう期待しています。

 

ピープルツリーの寄付プロジェクト

ピープルツリーは2013年からJCFCのコーヒーの取り扱いを開始し、売上の2%相当を寄付することでJCFCの農家を支援しています。JCFCは受け取った寄付の有効な使い道をメンバーの話し合いで決めています。

この一帯で栽培されるコーヒーのうち、香りと味の優れたアラビカ種ティピカは病気にかかりやすく、収穫量も少ないという難しい品種です。このティピカの付加価値を高め取引量を増やせるよう、2014年末には、収穫した豆を保管する倉庫を新設しました。これによって豆の品質が保たれ、ロスを減らすことができるようになりました。

2014年末に完成した倉庫

2015年以降の寄付は、次のプロジェクトに備えて積み立てられており、今年夏に予定している組合の総会で使い道が決定する予定です。

JCFCから届くピープルツリーのラオスコーヒーはこちら