ピープルツリーにあたたかな手編みのニット製品を届けてくれる、ネパールの生産者パートナー「クムベシュワール・テクニカル・スクール(KTS)」。
ピープルツリーは2017年から、KTSが運営する養護施設を支援するためファッションアイテム1点の販売につき100円の寄付を送っています。この2年間で合計493,000円を送りました。
2018年11月、WFTO(世界フェアトレード連盟)の国際会議のためにネパールを訪れたグローバル・ヴィレッジの胤森(タネモリ)が、KTSの養護施設や小学校など、KTSの社会的活動の様子を取材しました。
KTSがこの施設の運営を始めたのは1994年のこと。その10年前から、貧困層の人びとの生活向上のために職業訓練や子どもたちの教育プロジェクトを行っていたKTSには、地元の警察や行政の福祉サービス担当者から、身寄りのない子どもや家庭の事情で親が育てられない子どもを預かってほしいという要望が寄せられていたのです。そこでKTSは、ヨーロッパからの助成金と建築家の無償協力を得て養護施設の建物を建設し、支援を必要とする少年少女たちが共同で生活する施設をつくりました。
現在、施設には8歳から20歳までの14人が暮らしています。小学生4人はKTSが運営する小学校に、中学生と高校生の9人は地元の学校に通学。最年長で20歳のチャンドラジョティさんは、大学に通いながらKTSの小学校でインターンとして子どもたちを教えています。
養護施設の寮では5つの部屋に男女別・年齢別に2~4人が生活しています。世話係のティカさんとニルマラさんが朝晩の食事と午後の軽食を用意してくれ、共同の食堂に集まって三々五々食事をとります。
勉強は、自習室や食堂など思い思いの場所で。この日の自習室では、ウルミラさん(18歳)とガンガラム君(17歳)がそれぞれ一人で黙々と教科書に向かっていました。二人は昨年、成績優秀によりKTSで表彰を受けました。ウルミラさんは将来マネジメントを、ガンガラム君は科学を勉強したいそうです。
さまざまな事情によって家庭で過ごすことができない子ども達が、KTSのサポートによって安全で家庭的な環境で暮らし、勉強に励む姿を見て、このプロジェクトを支援する意義をあらためて実感しました。
KTSから届いたこの秋冬の新しいファッションアイテムを目にしながら、これからも長く活動を支えていきたいと強く思いました。
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